「香華園」板谷吉生さんは、施設開業にあたって「能登半島地震直後、輪島市の朝市通りは大規模な火災の被害に遭い、香華園も全焼してしまいました。当時は何も考えられませんでしたが、焼け跡から見つかった寸胴鍋を見つけ、背中を押された気がしました。
仮設飲食店街での営業再開が、能登復興の一つのきっかけになればと願っています。多くの方にNOTOMORIに来てもらい、自慢の逸品を食べて欲しいです」と思いを語っている。
昼はカフェ・コワーキングスペースとしても活用
「NOTOMORI」では、施設内にWi-Fiを完備するので、昼はカフェ・コワーキングスペースとしても活用可能。プロジェクターやスクリーン、マイク・スピーカーの設備も揃っているため、100名規模のイベントやセミナーを開催する場合でも利用することができる。
「NOTOMORI」は、ボランティアとして能登を訪れた人のほか、仕事や観光で訪れた人など幅広い人に利用されることが想定されており、能登官民連携復興センターも入居予定だ。
高橋博之さんのコメント
雨風太陽の代表取締役・高橋博之さんは、「高齢化率49%の能登を襲った地震災害によって、若い世代の流出が加速し、過疎高齢化は一層進んでしまいました。能登に残っている地元住民の力だけでは復旧復興が困難である以上、外部から力を引き込まなければなりません。能登の復旧復興に必要なリソースを持っていて、能登にゆかりのある人々が関係人口として、入れ代わり立ち代わり能登に関わり続けることが不可欠です。
その拠点となるのが、能登空港に新たに建設された仮設飲食店街『NOTOMORI』です。被災された飲食事業の方々が、食事の提供を通じて、外部から支援に訪れている方々と交わる。あるいは施設内に併設されたコワーキングスペースで、能登の中の人と外の人が復興に向けて議論を交わし、ビジョンを練り上げていく。まさにここが、関係人口が創出されていく拠点になればと思います」とコメント。