やっかみも半端ない『女神の見えざる手』

「ロビー活動」という言葉は、日本ではあまりなじみがありませんが、アメリカには実に3万人ものロビイストがいるといわれています。ジェシカ・チャステインが演じるのは、真っ赤な口紅とパリッとしたスーツ姿で、女性らしさとかっこよさを十二分に兼ね備えた主人公のエリザベス。プロのロビイストです。

今回のテーマは銃の規制法案。議員・政党・マスコミを操り、世論を動かし、法案を通すために働きまくります。

プロの中でもトップオブトップであるエリザベスの「先を読む力」はすべての人が武器にできるものではありません。誰もが持つことのできない武器だからこそ、映画の中だけでも「主人公になりきって」体感したい!と思える作品です。

エリザベスの能力がすごいからこそ、やっかみや周りからの攻撃も半端ない!過去のスキャンダルが暴かれ、事態は予測できない方向へ動くのですが、エリザベスはどうこのピンチを乗り越えていくのでしょうか?

男性至上主義者と戦う『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』

「全米女子テニスの現役チャンピオン VS 男子テニスの元世界チャンピオン」

そんな戦いがあったのをご存じですか?時代は1973年までさかのぼります。男女平等を求める声が出始めつつあった時代です。全米テニス協会が発表した女子の優勝賞金は、男子のたった8分の1。集客率も男子に劣らないのに、なぜこの数字なのか?エマ・ストーンが演じるテニス界の現女王ビリー・ジーン・キングは仲間の選手を集めて“女子テニス協会”を立ち上げます。

ビリー・ジーン・キング、仲間のテニス選手たち、そして敏腕ジャーナリストのグラディスのおかげで、スポンサーが見つかります。女子だけの選手権が無事開催されると、テニスファンだけでなく、世間の注目を集めていきます。味方が少ない中、実力のある女性たちが、それぞれの立場で能力を発揮していく姿がかっこいいのです。

そこに水をさしてくるのが、男性至上主義のゲス男、かつての世界王者ボビー・リッグス(スティーヴ・カレル)です。とにかく、このボビーをはじめ、男性陣の発言がまあ、今の時代だったら大変!というような差別発言ばかり。思わず、全員クビ!とその場で叫びたくなるほど。と同時に、ここまでじゃなくても「こういうこと言う人、いるよね~」と共感してしまう方も少なくないかと思います。

世界中のテニスファンが見守る中、運命のゲームが始まります。果たして、勝利の女神はどちらに微笑むのでしょうか……。

どうせ戦うなら、かっこよく戦いたい

仕事に趣味に、プライベートに……怒りを感じる瞬間は人それぞれ。映画に登場する戦う女性の姿から「上手に怒る」ヒントが見つかるかもしれませんよ。どうせ戦うなら、かっこよく戦いたい!

文・タナカシノブ(フリーライター)/DAILY ANDS

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