そんな細かいことでって思われるかもしれないけど、これって全然細かいことじゃないんです。「セーラームーンが好きな子ども」というキャラクターに対する解像度の低さ、研究のしてなさが顕わになっているんです。子どものセリフを書くときに、子どもの気持ちになることを怠っている。

 こういう「セーラームーンが好きな子ども」を描写するうえでの迂闊さを見るにつけ、ギャルについてもこの程度の適当なリサーチで描いてるんだろうなと思っちゃうし、それ以上にね、だいたいドラマなんてものは、誰が何をどう好きかを語るものなんですよ。その人が、何を大切にして生きているか、どれくらい大切で、どう愛しているかを語るものなんです。

 そういう、根本の部分でこの脚本家を信用できなくなってきている。

 結ちゃんも全然言わないしな、何が好きで、何が大切なのか。あれは嫌だ、これは嫌だばっかりで。

 そういえば、この原稿も「おむすびのあれは嫌だ、これは嫌だ」ばっかりになってますね、すみません。

(文=どらまっ子AKIちゃん)