B’zドンピシャ世代の私は、桐谷健太さん経由の交渉によりB’zが主題歌を歌ってくれると決まった時、興奮しないわけがなかった。同時にあのB’zが『インフォーマ』を知ってくれていたのだと思うと、新幹線で私は『インフォーマ』というタイトルを考えたときのことが脳裏で鮮明に甦った。あの時はまだ何物でもなかった。当たり前である。勝手に名付けただけなので、まだ知られる由もない。だが今、『インフォーマ』はたくさんの人を巻き込んで大きく羽ばたいている。そこから私は、何かあるとB’zの曲を聴くようになっていた。

 私の映像の仕事は『ヤクザと家族 The Family』の現場が初めてで、そこで多くのことを学んできた。それがあっての今である。

 それだけに今回の『インフォーマ』が初めての現場となったヨネこと助監督の米一碧海さん、演出見習いの小牧海愛さん、演技事務の門琴音さんの若い3人の人たちには、初めての現場で私が多くのことを学んだように、3人にも『インフォーマ』という作品に参加して良かったと思えてもらえていればうれしい。

 そして今シリーズから参加してくれたヘアメイクの金山貴成さん。当サイトで連載していた『ムショぼけ』や『インフォーマ』にまつわる私のコラムも読んでくれていた。そんな素晴らしい人徳者がいるだろうか。多分だが、かなり高尚な家柄の方なのだろう。「もう沖田さん~やめて下さいよ~」という金山さんの笑顔が目に浮かんでくる。

 ちなみにだが、ジョニーなんて長い付き合いだが、「あとで読んでおきますよ~」と言って、私のコラムなんて読んだことないという事実を指摘するのは、蛇足だろうか。

 そんなスタッフの一人ひとり、俳優部の一人ひとりがいたからこそ、『インフォーマ』の続編は完成することができた。これは綺麗事ではない。事実である。
 
 みんなで同じ方向を見て、長い夏を燃えてきたのだ。何年経っても私はみんなのことを忘れることはないだろう。