だが、結果的に、『インフォーマ』は2023年1月にスタートすることになる。そうするようお願いしたのも私だが、そこにはサッカーのワールドカップが関係していた。10月ならば、サッカーのワールドカップとドンかぶりすること。時差を考えた場合、『インフォーマ』の放送とかぶることも出てきてしまい、必然的に何話かは『インフォーマ』の放送が休みになる恐れがあることが、私の中で引っかかったのだ。

 みんなの意見を聞いても、1月のほうが良いのではないかという意見が強かった。作品作りは決して自己満足で終わってしまってはならないのは言うまでもなく、ビジネスである以上、結果は残さなければならない。最終的には熟考した末、1月の放送、Netflixでの世界配信となったのだが、やはり人の意見はしっかり耳を傾けることが大事ということを改めて実感させられたのだった。

 そして、その決断が現在に繋がったのだ。もしも10月に放送していれば、少なくとも違ったものになっていただろう。そして続編が決定したときには、始めから今度はABEMAでの配信をお願いさせてもらっていた。それは、映像業界でABEMAの持つ力が凄いスピードで駆け上がってきていたことを感じていたからだ。勝負するならば、ABEMAだと確信していた。その読みは見事に的中することになる。

 ABEMAの『インフォーマ』を絶対に成功させるという熱量は半端なかった。ABEMAプロデューサーの古賀さん、橋尾さん、中村さんの環境づくりは、現場でも裏方としても最高であった。

 もう1人プロデューサーがいた気もするが、多分それは気のせいだろう。ジョニー、本当にすまない。こんなピュアで正直ものの私を許してやってほしい。悪気はないのだ。ただ、ジョニーは気づいていないようだが、彼にいつも仕事をふっているのは結果的に私なのだ。額縁に私の写真を入れて、会社に飾っていたとしても罰は当たらないのだぞ……なんてな。