「先々までの開催が決まっているので、その開催の年に合わせた強化計画を立てやすいのも特徴。それゆえ昔から、開催値を渡り歩く選手もおり、“渡り鳥”“ジプシー”などと呼ばれるようになってしまった。一方で、高校生が参加できる『少年男子・女子』の場合、好成績を残せば大学推薦に優位に働くというメリットもある。そして、『成年男子・女子』でも記録を争う個人競技ならば、自己記録の更新を目指すことにより、五輪や世界大会などさらに上の大会につながるモチベーションとなるが、柔道のような団体競技ならば、いくら国スポで優勝したところで、その先の大会につながるわけではない。なので個人競技の選手に比べてそこまでモチベーションが上がるはずがないし、逆にケガをしてその後の競技生活に支障をきたすリスクがある。開催都道府県の名誉のために“特別ルール”での強化が認められてしまっているので、もはや開催の意義を問われかねない状況になっている」(同)
来年の開催地・滋賀がどんな大物助っ人を投入するのかが注目される。