◆「意図的に二段階で実施したわけではない」
「しかしここ数年、原料価格や物価がめまぐるしく変化しており、2024年も原材料価格の大幅な上昇、並びに資材費やエネルギーコストなどの高騰の影響を受けております。自社の企業努力によるコスト削減だけでは、現状の内容量や価格の維持が極めて困難な状況に至りました。
さらに持ち運びやすさの向上、包材使用量の削減と缶の中の空間率減による配送時のチップスの欠損を軽減し品質改善を図るために、パッケージ変更をやむなく実施いたしました。
段階を踏んだ形になってしまいましたが、意図的に二段階で実施したわけではございません」(担当者)
2年前の時点では2024年のことまで見据えていたわけではなく、都度判断した結果、段階を踏んだように見えてしまったということのようです。
◆「コンパクトになって内容量そのまま」という記載は必要だったのか
原材料や輸送費の高騰や目まぐるしく変動する物価については、誰もが痛いほど理解しているはずです。それでも今回ネットで少し悪意を持って話題になってしまったのは、『コンパクトになって内容量そのまま』という記載でした。
ステルス値上げに消費者が敏感になっている今、「開き直っている」「潔い」など誰もがツッコミたくなるこの記載。何も触れずにいることもできたはずなのに、あえて記載したのはなぜなのでしょうか。
「2022年のパッケージ改定時に、内容量変更をせず高さのみを改定した商品に対し、お客様相談室に多くの『内容量も変更しているのか』という疑問のお声が届きました。今回も同じお声を頂くことがないよう、お客様によりわかりやすく理解していただくために社内で何度も何度も議論を重ねた結果、パッケージに記載する形を取らせていただきました」(担当者)
内容量やパッケージ、価格を都度変更したところ結果的に段階を踏んだように見えてしまう恐れも考慮し、できるだけ理解して手に取ってもらえるための試行錯誤だったということですね。