事業開発・ブランディング支援、コンテンツ開発などを行うトゥが手がける富山県舟橋村の学童保育施設「fork toyama」が、「GOOD DESIGN AWARD 2024」を受賞した。

保育料無料の学童保育「fork toyama」


「fork toyama」は、富山県の日本一小さな村・舟橋村にある保育料無料の学童保育施設。「“はたらく”と“そだてる”をもっと自由にする」をコンセプトに、社会全体が子育てに関わることのできる「みん営(みんなで営む)」の仕組みを確立している。

「みん営」は、保育料を保護者負担ではなく、さまざまな企業や個人の会費によってまかなうというもの。企業や個人のサポーターを募ることで、保護者には保育料ゼロ、企業にはブランディングや人材育成といった、それぞれのメリットを提供している。

また、同じ敷地内には、収益を学童に充てるためのカフェやコワーキングスペースを設置。コーヒー1杯から子育ての関係者になれる仕組みを整えている。

「fork toyama」では、保育料ゼロを実現し、さまざまな人・もの・コトとの出会いを創出することで、子どもたちに人生の選択肢を広げる機会をつくることに挑戦している。

これまで、学童に通う子どもたちと企業のコラボ企画を10件以上実施。和菓子屋さんとお菓子作り体験&食育講座、忍者VR体験、塗装ワークショップなど、富山県内外のさまざまな企業との連携を通じて、子どもたちへ住む場所や家庭環境にとらわれない体験を提供している。

「みん営」の仕組みが評価されグッドデザイン賞受賞

「GOOD DESIGN AWARD 2024」では、「みん営」の仕組みが評価され、受賞に至った。

審査員は、「子育てが家族単位で行われることで孤立と負担が深まる社会において、保育料を保護者負担ではなく、さまざまな企業や個人の会費によってまかなう「みん営(みんなで営む)」は、社会全体が子育てに関わるシステムを提示する。既存の枠組みにとらわれない働き方・育て方を実現するために、必要な環境を自ら立ち上げ続けるエネルギーとスピードを感じられるプロジェクトである。さまざまな人びとの協力によるfork toyamaのあり方は、学童保育が保育事業を超え、地域の活動拠点となる可能性を示している。」とコメントしている。

「fork toyama」誕生の背景