「頭にきてすぐにEのヤツを部屋から叩き出しました。東京でフラれて寂しくて、現実逃避でこんなところまで来てだまされて…何なんだよと悲しくて泣きました」

 思い切り泣くと少しスッキリして、だんだんと冷静に考えられるようになったそう。

「よくよく考えると私、モテてるって調子に乗っていましたが…その相手はほとんど妻帯者のおじさん達で、単に私が島に来た目新しい女だからって理由で誘われていただけじゃない?私自身が好かれていた訳じゃなかったのでは?と気づきました」

◆正気を失っていたと反省

 この島では、20代前半に結婚して子供もいる男性が多く、ここでの出会いは期待出来ないと感じた茉里さん。

「やっぱりこの島は遊びに来るところで、住むのはちょっと違うなと思い、食堂のママに連絡してバイトを辞めさせてもらいました」

 フラれたアセりと、コロナでのストレスのせいで突拍子のない行動をとってしまったと反省したそう。

「せめて仕事を辞めたり、部屋を引き払ったりする前に気がついてよかったです。ホント正気を失うとろくな事ないですね」

「しばらく大人しくして、自分と向き合って今後の事を考えていきたいと思います」と、ため息をつく茉里さんなのでした。

<文&イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】

漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop