◆何となく後ろめたい

「何となく罪悪感があって後ろめたい気持ちもあります。だからでしょうね。夫にはいまだに打ち明けられずにいます。いったい、いつまでこれが続くのでしょうね。どっちかが死ぬまで続くのかもしれません」

 そう言って瑠美さんは「はあ」と短くため息をつきました。

 ご近所付き合いの心地よい距離の取り方というのはとても難しいものです。

<文/浅川玲奈 イラスト/とあるアラ子>

【浅川玲奈】

平安京で生まれ江戸で育ったアラサー文学少女、と自分で言ってしまう婚活マニア。最近の日課は近所の雑貨店で買ってきたサボテンの観察。シアワセになりたいがクチぐせ。