◆就職先は親のコネ……子ども部屋おばさんの日々

OL
エリート学生からアイドルオタクに転生した出来事が、就活に支障をきたしてしまいます。

就活に身が入らないカナエさんの頭の中は常にコンサートや“推しメン”のことばかり。当時は働く自分が全く想像できなかったと言います。

いざ面接を受けてもアルバイト経験がほぼゼロ、追っかけの趣味以外を持たない彼女はなかなか仕事が決まりません。不採用通知のお祈りメールの連続、その度に就職を投げ出したい気持ちが強まります。

結局ご両親の知人に口利きしてもらい、中小企業の事務員として就職。無事に勤め先は決まったものの、手取りが15万円程度。一人暮らしをするにも、追っかけをし続けるのも少し難しい金額でしょう。

カナエさんはようやく現実の厳しさを知るのですが、それでもまだ焦りを感じなかったそうです。

「何かあれば親が出してくれる」。この考えが当たり前となっていたので、たとえお給料が低くとも気になりません。

実家を出ることもなく、家に生活費を入れることもなく……。カナエさんは推し活を続け、遂に子ども部屋おばさんと呼ばれる年齢まで自立しない日々を過ごすこととなるのです。