私ははっきりと、問題は年齢ではないことを伝えます。
「ですよね。気を付けます。でも、ずっと実家暮らしでも料理はできますよ? 何もできないわけじゃないです」
「家事といって料理しか思いつかないのが、いかにも実家暮らしなんですよ。食材を予算内でやりくりしたり、仕事しながら買い物したり、食事ができるまでに調理以外の“家事”があるんですよ。買い物とか家計管理って誰がやっているの?」
「おかぁ、あ! 母です」
お母さんと出そうになったのを恵さんは飲み込み、「母」と言い直してくれました。
◆“幼いおばさん”な自分と向き合えるか
改めて自分を見つめ、色々と思うところがある様子の恵さん。
「一人暮らしってしてみた方がいいですか? 今の年収じゃ厳しいし、貯金できなくなると思う」
「それは自分で決めましょう。シェアハウスに住むとか、安く一人暮らしする方法もありますよ」
「でも、シェアハウスって若い子ならアリかもしれないけど、アラフォーなのにシェアハウスってどうなんだろう……」
恵さんのような方は、小手先のテクニックで何とかなるわけではありません。意識を根本から変える意味で一人暮らしをしてみるのもアリだと思うけれど、恵さんは乗り気ではないようです。
36歳という年齢はまだまだ若いかもしれませんが、あえて厳しい言い方をすれば、恵さんはこのままだと“幼いおばさん”です。高望みしなければ、会える男性はいるし、“幼いおばさん”であることを受け入れて会ってくれる男性に感謝できればいいのですが、自分と向き合うって非常に辛いのです。自分の頭で考えて、自分で責任をもって選択していくしかありません。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
<文/菊乃>
【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt