資料2 経済成長率と人口増加幅予測ランキング

期待されるアジアのインフラ投資

こうした中、今後の世界経済の成長のエンジンを確認するという意味で、アジアのインフラ需要が期待されている。そこで以下では、2030年にかけてアジアのインフラ投資がどの程度期待され、地域や分野別ではどういう傾向があるかを見てみよう。

実際にそうした予測を、アジア開発銀行が2017年にアジアのインフラ需要予測を公表しており、地域別や分野別の予測も公表している。これによれば、アジアのインフラ需要は2016年から2030年にかけて累計で26兆ドルにも上ると予想されている。

さらに、その推移をみると、2015年時点では0.9兆ドルとなっているのが、2016-2020年にかけては年平均1.3兆ドル、2021-2030年に至っては年平均1.9兆ドルの予測となっている。従って、アジアのインフラ投資は2016-2030年にかけて世界の名目GDPの4~7%の水準で推移することになる。また地域別・分野別で見れば、特に東アジアや南アジアの電力や交通・運輸関連の需要拡大が期待されることが見込まれる。

以上より、今後は世界経済におけるアジアの存在感が高まる可能性が高く、いかにこの需要を取り込むことができるか否かが、長期的な日本経済の今後を左右するといえよう。

資料3 アジアのインフラ需要予測

文・永濱利廣(第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト)/ZUU online

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