cover interview 栗山千明
山田風太郎の小説『八犬伝 上・下』を映像化した『八犬伝』が公開される。本作は、日本ファンタジー小説の原点ともいえる「南総里見八犬伝」をベースに、八犬伝の物語と作家・滝沢馬琴を描く現実世界の2つのパートがシンクロしながら展開していくエンターテインメント超大作。物語のパートで八犬士の敵役となる玉梓役を務めた栗山千明さんに作品の魅力とともに、今号の特集“美食”についてもお話を伺った。
Profile
1984年生まれ。ティーン誌のモデルを経て、『死国』(99)で女優デビュー。『バトル・ロワイヤル』(00)の演技がクエンティン・タランティーノ監督の目に留まり、『キル・ビル Vol.1』(03)に出演。以降、ドラマや映画、CMなど幅広く活躍。近年の出演作には、映画『種まく旅人~華蓮のかがやき~』(21)、『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』(22)、ドラマ「晩酌の流儀1・2・3」(22、23、24/TX)、「大奥」(24/CX)などがある。
大事にしたいのは「仁」と「礼」。支えてくれる人たちへの感謝を忘れず
年代ごとの役を通して成長していきたい
「南総里見八犬伝」の作者である作家・滝沢馬琴の実話を描いた《実》パートと、八犬士の戦いをダイナミックに描いた《虚》パートで構成される映画『八犬伝』。完成した作品を観た感想を尋ねると「出演者というより一観客として楽しませていただきました」と栗山さん。
「私は《虚》パートの出演だけでしたので、《実》パートの方たちとは、まったく関わることがありませんでした。もちろん台本でストーリーはわかっていたのですが、実際に完成した作品を観て腑に落ちた部分もたくさんありましたし、2つの世界がこんな風にリンクしていくのかと感動しました。大胆なストーリー構成もそうですが、とにかく映像の迫力がすごいので、2時間を超える上映時間があっという間だと思います」