昨年、31歳の今永昇太がシカゴ・カブスと交わした契約が、4年総額5300万ドル(約79億円)。年齢を考えれば、菅野の契約は2~3年、2000万~3000万ドル(30億~45億円)程度となりそうだ。

 やはり、売り時を逃したといえるだろう。

 2019年、当時西武ライオンズに所属していた菊池雄星が4年6600万ドル(98億円)で海を渡っている。菅野が19年に移籍を成功させていれば、おそらく菊地以上の契約を勝ち取れていたに違いない。

 コロナ禍による、たった1年。だが、菅野にとってこの1年の意味は大きい。

 大学卒業時、菅野は日本ハムからのドラフト指名を拒否、伯父である原辰徳が監督を務める巨人に入団するために、1年間の浪人を経験している。プロの世界に「if」が通用するはずもないが、菅野が失った金額を考えるとやはり頭を抱えたくもなるものだ。