「PASSAGE RIVE GAUCHE」は、19世紀パリのサロン文化と、「PASSAGE by ALL REVIEWS」が神保町で培ってきた日本の文学サロンの精神を融合させた、新しい形の書店。パリ左岸の文化的な雰囲気のインスピレーションに満ちたこの書店は、単に本を販売するだけの場所ではなく、書物や文学を愛する者たちが集い、本を介して深い対話を楽しむことのできる知的社交の場を目指している。本と人、文化の邂逅から生まれる対話が、新たな書店文化の潮流を生み出すきっかけになればとの思いが込められている。


木の温もりを活かした「本の森」のような静謐な空間は、ALLREVIEWS代表取締役の由井緑郎氏と、


アーティストの藤元明氏の共同プロデュースによるもの。外観は、藤元明氏によるレトロモダンなデザイン。「過去と未来を結ぶ時空の扉」をコンセプトに、クラシカルな雰囲気と現代的なエッセンスが融合している。

多彩な書籍を揃える至高の知的サロン

同店では、多岐に渡る分野の書籍を取り揃えている。ジャンルは、文学、哲学、芸術、歴史、社会科学、自然科学、映画・演劇、音楽、料理、旅行、児童書など。カテゴリーは、和書、フランス語原書、その他言語の原書、様々な言語間の翻訳書。映画関連書籍は特に充実しており、シナリオ集から映画理論まで幅広く取り扱っている。

紀伊國屋書店、レシャピートル、メゾン・プティ・ルナールの協力により、フランス語書籍の品揃えも豊富。まるで美術館の特別展示のように、珠玉の作品群を紹介している。Bunkamuraドゥマゴ文学賞の輝かしい受賞作も、この知的空間に花を添える。

文学者たちの書棚も充実

また、フランス文学に縁のある文化人を中心に、多彩な棚主が居を構えている。主な棚主は、鹿島茂氏(フランス文学者)、加藤一二三氏(将棋棋士)、國枝孝弘氏(フランス文学者)、澤田直氏(フランス文学者)、高遠弘美氏(翻訳家)、平野啓一郎氏(作家)、堀江敏幸氏(作家)、青柳いづみこ氏(ピアニスト・エッセイスト)、岡室美奈子氏(演劇学者、早稲田大学教授)など。各々の選者の思想と美学を体現した小宇宙が広がっており、それぞれの視点で選んだ魅力溢れる書籍を楽しめる。