「最初なので夫に足りないと言えず、自分の退職金を切り崩して使っていましたが、それも早くに底をつきてしまいました。仕方なく、実は生活費が足りていないので、もう少し生活費を増やしてほしいと夫に頼んでみたのです。ですが夫は『もらった中でやりくりできるようにしないと、将来退職したら大変でしょ?』と聞く耳持たずでした」

◆高年収のはずが、想像以上の倹約っぷり

洋服代を節約する「私服の制服化ルール」、“掛けるだけ収納”で数量を固定etc
夫は当時、年収2000万越え。ですが将来に備えなくてはいけない、と退職後の生活をイメージして、それに合わせて生活費をコントロールできるようにさせようとしていました。

「退職はまだ20年以上も先。貯蓄も大事だけど、楽しいお金の使い方もしたいと訴えてみましたが『大きな病気など、何かあったときのために必要だ』の一点張り。足りないというと、レシートを見せてと言われ、ひとつひとつ1円単位でチェックされ、息がつまります」

徐々に倹約家すぎる夫にうんざりしてしまった吉田さん。夫が帰ってくる時間帯になると気持ちが落ち込み、楽しいはずの夫婦生活が憂鬱な毎日でした。

そんな吉田さんは悩んだ挙句、仕事を再開。以前より収入は落ちましたが、運よく家から通いやすい職場が見つかりました。夫には、共同の口座に決めた額の生活費を入れるので、あとは干渉しないでほしいと訴えました。

そうこうしているうちに妊娠。出産したら仕事をやめて子どもとじっくり向き合って育てたいと思いはしましたが、ただでさえお金のかかる育児なのに、またあの倹約生活を続けると思うと恐ろしくなってしまいました。

「幸い職場は女性の出産にも理解があり、産休、育休も取れるようだったので、悩んだ挙句仕事を続けながら子育てを頑張ることにしました。子どもが生まれたら、倹約家の夫も財布のひもが少しはゆるむのかな、という期待もあり、そうなったら仕事をやめて育児に専念したいと思っていました」

ですがその期待は見事に裏切られます。