「私はいわゆる『理系』ですが、社会人になってからは中医学に興味を持ち、自主的に勉強をしていました。
医学論文を読むことができ、中医学の知識があり、夫婦で助け合えたことは、この病気と闘う上で大きいと感じています。もし、知識や情報収集ができなかったら、医療資源が乏しい田舎に暮らしていることもあり、この病気に対して手も足も出なかったでしょう。
このように、私は後遺症患者の中でもかなり有利な立場にいましたが、それでも追いつめられて死を選ぶ寸前まで行きました。それくらい、ME/CFSはシビアな病気です」
◆漫画の反響にうれしくて涙
――漫画の読者のポジティブな反響についてお聞かせください。
「『後遺症についてよくわかった』『一人でも多くの人が読むべき』『感染対策を意識するようになった』などのコメントをたくさんいただいています。
また、同じME/CFSの患者さんが、私の投稿を拡散してくださったり、誹謗中傷に対して一緒に怒ってくださったりすることには、うれしくて涙が出ますね。
他の患者さんたちも、周囲の理解を得ることに苦労しているようで、この漫画を見せて、会社、家族、友人などに理解を求めるケースもあるようです」
<文/増田洋子>
【増田洋子】
2匹のデグー、2匹のラットと暮らすライター。デグーオンリーイベント「デグーサロン」を運営。愛玩動物飼養管理士2級を取得。Twitter:@degutoichacora