「私はGが大の苦手なんですよ。震える私に翔太は『ごめんごめん!田舎だし昔から夏になるとGがでることがあって。次出たらちゃんと仕留めるから平気だよ』と言ってくれましたが…。正直怖くてたまりませんでしたね」
◆以前より散らかった実家
そして実家に帰ったのは久しぶりだという翔太さんが部屋の中を見まわして「何だか以前よりすごく散らかっているし、ゴミも出していないし…。もしかしたらお母さん、実は俺が知らなかっただけで結構前から具合悪かったのかも」と、シュンとしながら掃除を始めました。
「お母さんは連絡するといつも『私は元気だから何の心配もいらないよ』と言っていたので翔太は素直に信じて安心しきっていたみたいで…。私は『大丈夫だよ。今回すみずみまで検査してもらって、もしどこか悪ければしっかり治療して元気になってもらおうよ』励ましながら掃除を手伝うことしかできませんでしたね」
ですが、掃除をしていると戸棚や冷蔵庫と壁のすきまからちょくちょくGが出てきて、その度に心臓が止まりそうになるほどの恐怖を感じていた結菜さん。
「Gだって以前はここまで出なかった。僕がお母さんを気遣ってここに様子を見に来なかったからこんなことに…」と落ち込む翔太さんの横でキャーキャーと嫌がる訳にはいかず、必死に我慢しながら掃除に集中するようにしたそう。
◆Gとひとりで格闘
その後、近所のファミレスに夕御飯を食べに行き、シャワーを浴びてソファーでテレビを見ていた翔太さんはそのまま寝落ちしてしまいました。
「私は『お風呂場で無防備にしている時にGが出てきたらどうしよう?』と思うとシャワーも浴びることができず、正直言って落ち着いて座っていることもできない状態で、常に周りを見まわしてGが忍び寄ってきていないか確認し続けてビクビクしていたら…、パッとリビングの壁を這っているGと目が合ってしまったんですよ」
お母さんのことを心配しながら一生懸命に掃除をしたあげく寝てしまった翔太さんを起こすのは申し訳ないと思った結菜さんは、殺虫剤を握り締めひとりで戦おうとしたそう。