地上波の連ドラで小雪を見るのは久しぶりだ。毎週木曜日よる9時から放送されている『スカイキャッスル』(テレビ朝日)に出演する小雪が、いったいどんな姿で登場するのか。
想像を超えてぞくぞくする。物語の展開そっちのけで、小雪に目が釘付け。日本だけでなく世界を魅了してきた存在に目が眩む。どうしてこんなにクリアな存在感を放ち続けているんだ……?
イケメン研究をライフワークとする“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、小雪の魅力を解説する。
◆全然ワクワクしてこないのだけれど……
7月期のドラマは正直、肩が凝るものが多い。放送前から期待値をあげるばかりで、中身はロボットのようなカメラワークとカット割り。アグレッシブなだけで胃もたれするような俳優たちの演技……。
有象無象の中、『スカイキャッスル』が韓国の大ヒットドラマの日本リメイクであり、『梨泰院クラス』(2020年)の制作スタジオと日本版『六本木クラス』(2022年)の制作スタッフが再タッグを組んだ作品と言われてもねぇ。全然ワクワクしてこないのだけれど、でも本作には特別な魅力を放つ存在がいるので、かろうじて大丈夫。
小雪である。第1話の初登場から演技に寸分の狂いも、無駄もない。視線の動きだけ見てもすべてが計算づく。カメラが横アングルから捉える喉の微動すら見逃せない。大げさなドラマ展開は単純に肩が凝るけど、小雪の存在感を前にすれば、背筋をピンとして見ることが最低限の礼儀だと思ってしまえる。
◆最恐の鬼教師を彷彿とさせる見た目
本作のメイン舞台は、大層豪華な邸宅が並ぶ住宅街・スカイキャッスル。そこには帝都病院に勤務する医者家族たちが暮らす。各家庭の最大の関心事と言えば、子どもたちを立派な跡継ぎとしての医者にすべく、名門校合格を目指す受験戦争。