イケオジ俳優の先頭を走り続ける加藤雅也さん(60)にインタビュー。今年もすでに3本目となる映画『1秒先の彼』が公開中です。
本作は、ラブストーリーであり、「人生」についても考えたくなる作品。
自身の人生を「運」があったからと言い切る加藤さんが、恩師とのエピソードを交えて、運とは「自分を“運ぶ”こと」と語えてくれました。
◆オン・オフを切り替えること、心の豊かさを持つこと
――『1秒先の彼』では、人よりワンテンポ早いハジメくん(岡田将生)とワンテンポ遅いレイカちゃん(清原果耶)を巡るストーリーが展開していきます。加藤さんは、ハジメの父で、ワンテンポ遅い側の人を演じています。加藤さん自身は、人より早い、遅い、どちらのタイプですか? イメージ的にはパパっとしていそうです。
加藤雅也(以下、加藤)「パパっとしている方だと思います。タイミングが大事だし、何事も先手、先手で考えていますね。でもどこかでダラッとしたり、オフの時間を作ったりすることも考えます。僕はロスでも生活していたけれど、日本と違って、土日はみんなオフなんですよ。月曜から金曜までは猛然と働いて、パッと切り替える」
――日本は違いますか?
加藤「オン・オフの境目がないですよね。みんないつも気を張っている気がします。僕は動くときはバーっと動きますが、ダラッとするときはしているし、うーんと考えているときもある。ダラダラしているようで、頭の中ではフル回転のときもある。要はどちらも必要で、バランスが大事ですよね。
それから、アートや、道端に咲いている花を見たりしたときに『いいな』と感じられなくなっている人は、追い込まれているのかなと思う。ワンテンポ早いにしろ、遅いにしろ、心の豊かさに意識を向けることは、大切なことだと思います」