翌年、産休を経て夫の姓を名乗り「上沼恵美子」名義で芸能界に復帰したのちの活躍はここに記すまでもないだろう。在阪テレビ界では女帝と呼ばれ、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)で紅組司会を2度、『M-1』審査員を9度務めるなど、テレビ史上に残る大物タレントとなった。

 関西ローカルの朝の帯番組として知られた『なるトモ!』(読売テレビ)でMCを務め、現在は『なるみ・岡村の過ぎるTV』(ABCテレビ)に出演中のなるみも、かつては人気漫才コンビ「トゥナイト」として知られた存在だった。トゥナイトは89年にデビューすると、93年には上方漫才大賞で新人賞を受賞。98年には同奨励賞も受けるが、翌99年には惜しまれながら解散している。

 吉本新喜劇の未知やすえも漫才コンビを組んでいた。

 西野が恵美ちゃんやなるみのようになるとは思えないが、言いたいのは、続けている限り可能性は無限大だということだ。ハイツ友の会が残してきた実績は、決して海原千里・万里やトゥナイトのキャリアに劣るものではない。

(文=新越谷ノリヲ)