◆“お菓子外し”が地味にこたえるワケ
そして、Aさんからのいじめがスタート。
「そのときの派遣先は派遣の席だけを集めた島があったんですけど、一番端っこに座っているAが自然といつも差し入れのお菓子などをみんなに配る役目をしていたんですね。で、ある日社員から出張土産の差し入れがあり、それをいつものようにみんなに配りだしたんですけど、私の席だけさりげなくスルーされて……。そう、“お菓子外し”をされたんです」
お菓子外しとは、特定の人にだけお菓子を配らないという職場いじめのひとつ。
「『あれ?』と思いましたが、私の席も端っこなのでうっかり忘れた可能性もあるし、そのときは『まぁいいか』とやり過ごしました。でも、その後も同じパターンが何度か続いて、『あ、これは明らかにお菓子外ししてるわ』と気づいたんです」
お菓子外しをされる辛さは“気まずさ”にあると山本さん。
「その派遣先では、お菓子が配られると休憩がてらみんなその場で食べることが多かったので、お菓子をもらえないと手持ち無沙汰。みんなを眺めているのもヘンなので、仕事をしているしかありません。
一度、隣の席の子が『あれ? 山本さん食べないの?』と聞いてくれたのですが、なぜか『もらってない』と言いにくくて『お腹空いてないからいいの』と答えてしまい……。Aの悪行を明るみにできなかったどころか、私がお菓子を食べていなくても気にされなくなってしまいました」
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