◆看護師さんに不安とショックをぶちまける
不安と緊張でドキドキしながら初診で訪れ、いきなり先生にまくしたてられて驚きとショックのあまり固まってしまった私。その場にいた看護師さんが慌ててフォローに入ってくれ、「とにかくまずは精密検査をするので、あとは診察室の外で私たちとお話ししましょうね」と言ってくれました。
先生は、検査の結果が出る頃に、勝手に次回の診察予約を入れて、予約表をわたしの前に突き付けて、まさかの初診終了。
思わぬ展開に唖然としたまま看護師さんに案内されて診察室から出ました。少し人が少ないエリアに行き、看護師さんが「ごめんなさいね、先生ちょっと怖かったよね」とフォローしてくれました。
私はショックと怒りで混乱してしまい、隣にいる看護師さんは悪くないのは分かっていても、怒りを抑えられません。
「ここの病院はがんの人しか来ないから、『がん慣れ』しているのかもしれませんが、患者は初めてのことで不安です。ここでは患者さんの不安な気持ちに寄り添うことはしないのですか?」と気持ちを吐露しました。
看護師さんは「先生はちょっと気難しいときが多くて……昔はそこまでじゃなかったし、いい先生なんですけどね……」とフォローを入れつつ、こう話してくれました。
「でも、患者さんひとりひとり、みなさん不安なのはわかります。患者さんが多いので、先生は長く時間が取れないことも多いですが、説明不足だったり、不安な気持ちになったときは、私たちがしっかりフォローしますので、なんでも相談してください。相談窓口もありますので、安心してくださいね」
優しくそう言ってもらえて、少し気持ちが落ち着きました。そして診察室では聞けなかったこれから予想される治療の流れや、かかる時間などをざっくりと教えてもらいました。