結婚したとはいえ、いきなり一軒家を買うことに、まゆみさんは当然、不安を抱きました。しかし、その気持ちを茂さんに伝えると、「まゆは、俺のことを全然信じてくれてないんだね。俺はまゆの子どものこと、我が子みたいに大事に思ってるのに……」と悲しい顔をされたそう。

◆「彼を信じなくては」と思い込んでしまった

 その反応を何度も見るうちにまゆみさんは、「彼のことを信じないといけない」と思うようになっていきました。

「一種の洗脳だったのかも。結局、一軒家を買うという彼の意見を受け入れました」

 しかし、その後、新たな問題が。住宅ローンを組む際、茂さんは「ローンは、まゆの名義で組んでほしい」とお願いしてきたのです。

 理由を問いただすと、茂さんはクレジットカードを作ったことがなく、信用情報を開示しても何も出てこないいわゆる“スーパーホワイト”で、過去に車を買うためにローン審査をした時に落ちたことがあったため、自分の名義を使うのは難しいのだと話しました。

「普通なら、この時点で怪しいと思うのかもしれませんが、その時の私は彼との結婚生活しか頭にありませんでした。両親や友達から反対されましたが、私名義でローンを組んで中古住宅を購入したんです」

◆信じていた彼は「シンママ狙い」の借金男だった!

督促状
 一軒家を手に入れたことで、まゆみさんたちはようやく一緒に暮らすことができるように。しかし、新生活がスタートして間もなく、まゆみさんは驚きの事実と向き合うことになります。

 なんと、自宅に彼宛ての督促状が何通も届くようになったのです。まゆみさんが事情を問いただすと、茂さんは借金が300万円ほどあることを白状。

「スーパーホワイトだと言っていましたが、実はブラックでした。複数の消費者金融からお金を借りまくっていたんです」

 本性がバレた茂さんは、「黙っていて悪かった。でも本当にお金がなくて苦しい。少しでもいいから助けてくれない?」と頼んできたそう。まゆみさんは悩みましたが、彼を助けたいと思い、「後から返済する」という条件で彼の借金を肩代わりしました。