女優・長澤まさみが主演を務める三谷幸喜氏脚本、監督の映画『スオミの話をしよう』が好調ぶりをキープしている。
9月13日から15日の「国内映画ランキング」(興行通信社提供)では、初日から3日間で動員31万3000人、興収4億3900万円をあげて初登場1位に。月曜日の祝日を含む公開4日間の累計成績でも動員43万1000人、興収5億9700万円とこちらも快調だ。
同映画は著名な詩人の妻・スオミが行方不明となり、詩人の豪邸にスオミの過去を知る元たちが集まるミステリーコメディー。現夫を坂東彌十郎が、4人の元夫を西島秀俊、松坂桃李、遠藤憲一、小林隆がそれぞれ演じている。
同映画がスタートダッシュに成功した背景について、芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。
「これまで映画でも実績のある三谷氏の作品ということに加えて、製作・配給は業界大手の東宝で371館の大規模公開。さらに、過去の三谷作品と同様にフジテレビも出資しており、映画の公開のタイミングで三谷氏の本格的なドラマデビュー作である『振り返れば奴がいる』を同局が放送し、話題を呼ぶなどバックアップ体制も万全でした。おまけに、三谷氏が報道番組『情報7daysニュースキャスター』にレギュラー出演している縁で、TBSも映画の宣伝に協力していましたし、公開を控えたタイミングでの派手な宣伝活動も功を奏している印象です」
そんな同映画だが、“数字”の良さの一方で作品に対する評価はインターネット上でも賛否の分かれるものとなっている。「めちゃ笑った笑。期待を裏切らない面白さ」や「ラストまでめっちゃ声出して爆笑してました」といった高評価はごく少数。
「映画じゃなくても良いような…苦笑はあるが爆笑はなし」や「多分これは舞台でやったら面白かったんじゃないかと思います」といった手厳しい声が目立った。
中には、「長澤まさみのPVだった」「これまでの作品のようなユーモアは全く感じず、ただただ監督の自己満足で終始」といったかなり辛辣なものもある。