日本のテレビドラマで最も影響力があるのが、NHKの朝ドラ。4月から放送された伊藤沙莉主演の『虎に翼』は日本初の女性弁護士を描き、近年稀に見る好評を博したが、次作も話題を集めそうだ。9月30日スタートの『おむすび』でヒロインを務めるのは橋本環奈。平成元年生まれのヒロインが、栄養士として人の心と未来を結んでいく物語だという。
「かつて朝ドラのヒロインは、これから伸びそうな女性を起用して成長を眺めるのが醍醐味でしたが、近年はすっかり安全運転。永野芽郁、広瀬すず、戸田恵梨香など、すでに人気を確立した女優が主演を務めるケースが多く、橋本環奈の起用もその流れに沿ったものです。『虎に翼』は内容的に堅い物語でしたが、『おむすび』はテーマが“ギャル”。しかも舞台は橋本の故郷の福岡で、ヒロインに重きを置いた作品になりそうです」(テレビ情報誌記者)
あらゆる番組の視聴率が低下傾向にある中、朝ドラは今でも世帯平均視聴率15%以上をキープするお化け番組。しかし、『おむすび』に関しては不安要素が多いのも事実だ。
「朝ドラは歴代、春が東京、秋が大阪制作ですが、伝統的に東京制作の作品の方が視聴率は良い。平均視聴率が歴代最低だった『ウェルかめ』、荒唐無稽なストーリーで猛バッシングに遭った『純と愛』、タイトルとは裏腹に後半に評価が急降下した『舞いあがれ!』などは全て大阪制作です。また、現代劇はコケることが多いんです。先の3作に加え、榮倉奈々がヒップホップダンサーを目指す『瞳』、土屋太鳳がパティシエを目指す『まれ』、平均視聴率ワースト2位の『つばさ』といった作品は、のきなみ時代設定が現代です」(エンタメ誌編集者)
加えて『おむすび』は、放送前から内容にクレームが入る異例の事態になっている。放送を数週間後に控えたNHKは先日、橋本環奈のギャルビジュアルを公開したが、ネットには、
〈これ、私の知ってるギャルじゃない〉
〈本物のギャルはあんな小汚くない〉
〈ごめんだけどそれギャルじゃないよ〉