「無限の彼方へ 、さあ行くぞ!」

 ピクサー制作のCGアニメ『トイ・ストーリー』シリーズの人気キャラ、バズ・ライトイヤーの決め台詞です。9月27日の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)では、壮大な宇宙を舞台にしたSFアニメ『バズ・ライトイヤー』(2022年)を放映します。本編ノーカットの地上波初放映です。

 先週放映された『トイ・ストーリー3』(2010年)では、アンディ少年は大学へ進学しました。アンディのかつてお気に入りだったのが、アクション人形のバズ・ライトイヤーです。そのバズ・ライトイヤーがおもちゃとして販売されるきっかけとなったのが、SF映画『バズ・ライトイヤー』だという設定です。少年時代のアンディは、この映画に夢中になって、バズを買い求めたわけです。

 アンディ少年が夢中になったSF映画は、どんな内容なのでしょうか? 2022年の公開時の反響と併せて紹介します。

『機動戦士ガンダム』そっくりなロボットたち

 バズ・ライトイヤーは勇敢なスペースレンジャーです。1200人もの搭乗員を乗せた大型母船の操縦を任されていましたが、過剰な自信からミスしてしまい、危険な惑星から脱出不可能な状態となってしまいます。

 故郷の星へ帰るために、ハイパースペース移動の実験を繰り返すバズでした。しかし、わずか4分程度のテスト飛行で、帰ってみると母船に残った仲間たちには4年もの歳月が流れていました。「ウラシマ効果」と呼ばれるものです。バズがテスト飛行を重ねるたびに仲間たちは年をとり、新世代へと変わっていきます。若いままのバズは、それでも諦めません。ネコ型ロボットのソックスや新しい仲間たちと協力し、宿敵ザーグの放つロボットたちと戦いながら、飽くなき挑戦を続けるのでした。

 主人公以外はどんどん年老いていくという設定は、庵野秀明監督のブレイク作『トップをねらえ!』(1988年~89年)を彷彿させます。また、ザーグ側のロボットたちは、『機動戦士ガンダム』に登場したジオン軍のモビルスーツにそっくりなデザインです。本作を撮ったアンガス・マクレーン監督の、日本アニメへの偏愛ぶりを感じさせます。

中国やイスラム圏では上映禁止処分に