プロ球団を保有する上場会社との時価総額の比較

次にプロ野球球団を持つ上場企業とスタートトゥデイの時価総額を見てみよう。(時価総額は7月30日終値)

DeNA <2432> 3175億円
日本ハム <2282> 4617億円
西武HD <9024> 6517億円
※埼玉西武ライオンズのオーナー企業は西武鉄道。西武鉄道の親会社が西武HD。
阪急阪神HD <9042> 1兆1366億円
楽天 <4755> 1兆1148億円
ヤクルト <2267> 1兆3923億円
オリックス <8591> 2兆5187億円
ソフトバンクG <9984> 10兆2097億円

スタートトゥデイの時価総額は1兆4336億円。時価総額は上場企業に対する株式市場の評価で、企業の経営体力とは異なる視点での評価となる。しかしながらプロ野球球団を保有する上場企業との比較では、スタートトゥデイを上回る時価総額を有するのは、10兆円を超す時価総額のソフトバンクGと、金融事業を手掛けるオリックスのみという状態は驚きを感じる。

株価上昇の契機をつかめない楽天を、時価総額ではスタートトゥデイが抜き去っている。時価総額から見れば、スタートトゥデイは既にプロ野球球団の保有資格を充分に有する企業だ。

スタートトゥデイの株価動向

スタートトゥデイの株価は、2015年以降右肩上がりで上昇している。2017年後半には一旦4000円を目前に株価は反転し、2018年3月には3000円を割れる水準にまで下落したが、4月から上昇を開始。好調な決算を背景に、6月には4000円を確実に超え、7月30日終値は4580円となっている。

そして予想PERは約50倍と、高水準を維持。既に株式市場からの評価が高い同社が、プロ野球球団を持ち赤字が継続した場合、株式市場からの評価が下がる懸念もある。

千葉ロッテ以外の選択肢もあるのでは?

前澤社長の千葉愛は広く知られており、既に千葉ロッテマリーンズの本拠地はZOZOスタジアムとの名称で運営されている。スタートトゥデイがプロ野球球団を買収するなら千葉ロッテ、というのが衆目の一致するところだ。

ただし西武HDは、外資系ファンドが大株主時代にプロ野球球団の売却が話題になったことがある。楽天も保有のサッカーチーム・ヴィッセル神戸に大金を投じスペイン代表のイニエスタ選手を獲得し話題になるなど、サッカーへの傾倒が顕著だ。また新しいプロ野球球団を迎えての、プロ野球16チーム構想も存在する。

噂通り千葉ロッテを買収することになるのか、それとも予想もしていない展開となるのか。前澤社長が今後プロ野球界とどのような形で関わるかに引き続き注目が集めりそうだ。

文・ZUU online 編集部/ZUU online

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