たしかに日テレにおける女性アナとしては、水卜麻美アナが長らくトップに君臨しており、その後継者がなかなか出てこないと言われている。また、男性アナでは、羽鳥慎一アナ・藤井貴彦アナの同期コンビがスターアナとして存在感を発揮、その2人に加えて後継者であった桝太一アナも退社したいま、次世代スターアナ不在の状態だ。

「看板番組である『24時間テレビ』の司会はここ10年、退社した羽鳥アナと絶対的エースの水卜アナが務めていて、後輩が入ってくる余地がない。結局、いちばんいい仕事はトップアナに任されるわけで、後輩アナが個性を世間に強く印象付けるチャンスもないんですよ。近頃、元日テレのフリーアナで活躍しているのは笹崎里菜アナくらいですが、笹崎アナも日テレでの実績よりも、KAT-TUNの中丸雄一さんと結婚したことや中丸さんの不倫騒動での話題性のほうが大きい状況ですからね。元日テレアナが苦戦するのは、日テレのスターアナ偏重路線が大きな原因だと思います」(同)

 フリーになって独自の個性を発揮したアナウンサーと言えば、いまや俳優として大活躍している元TBSの田中みな実、写真集も好調でタレントだけでなく俳優業にも進出している元テレビ東京の森香澄がいる。この2人のように、自身のタレント性を存分に活かして、幅広いジャンルに進出する元日テレアナはほとんどいない。

「日テレは、スターアナ偏重ということのほかに、“正統派アナ”にこだわる育成方針もあります。それはそれで悪いことではないのですが、正統派ということに縛られて、自身のキャラクターをまったく出せないままのアナウンサーも多い。もちろん、みんながみんな田中みな実さんや森香澄さんのようになったほうがいいということではないのですが、正統派として育てられた元日テレアナはテレビ業界的に“あまりおもしろいキャラクターではない”と思われているのも間違いない。もしも、フリーになることを考えて局アナになるなら、日テレ以外に入社するべきなのかもしれませんね」(同)