【2】上高地のシンボルコース [約60分]

バスターミナル → 河童橋 → ウェストン碑 → 田代橋 → バスターミナル

上高地のシンボルと言えば河童橋と梓川。その河童橋を渡り、梓川の右岸を進み、田代橋で折り返すコースです。途中には、上高地の歴史に名を残す英国人宣教師ウォルター・ウェストンの石碑もあります。

田代橋からの折り返しは、梓川のホテルが並ぶ舗装道路を歩く右岸コースか、カラマツ林の林道を歩く左岸コースのどちらかをチョイスしましょう。エメラルド色の澄んだ清流を見ながら歩くルートは高低差も少なく、お散歩気分で歩けます。

長野県産のカラマツとヒノキを使用して造られた田代橋のまわりには、広葉樹やミズナラ、カラマツの林が広がり、橋のたもとにはベンチや東屋、トイレも設置されています。

服装や靴は、【1】と同じです。左岸道は、整地はされていますが舗装道路ではありません。

【3】上高地の王道コース [70分]

バス停大正池 → 大正池 → 田代湿原&田代池 → ウェストン碑 → 河童橋 → バスターミナル

上高地内には、いくつかのバス停留所がありますが、大正池で降りることが可能なツアーバスも多いようです。ここでバスを降りることができれば、上高地のハイライトともいうべき大正池、田代湿原、河童橋を効率よく周ることができます。

大正池は、北アルプス唯一の火山である焼岳を正面にして、立ち枯れの木と共に絵画のような景色を楽しむことができます。田代湿原は、上高地を代表する湿原で、湿原越しに美しく連なる穂高連峰を望むことができます。

田代池は湿原の一部にあり、霞沢岳の伏流水がたまってできた池で、浅く清らかな流れの中に小さな島もできていて、まるで箱庭のような風景です。田代橋を渡って、梓川右岸コースを進み、河童橋周辺を散策すれば大満足。河童橋からバスターミナルまでは徒歩10分です。

服装や靴は、大正池の付近はゴロゴロと大きめの石が転がっている河原ですし、湿地帯もあるので歩きやすい靴、動きやすい服装がおすすめです。日中は過ごしやすい日でも、朝夕は気温が低くなるので、その点も考慮しましょう。

【4】上高地の聖地コース [3時間]

バスターミナル → 河童橋 → 梓川右岸 → 明神池 → 梓川左岸 → バスターミナル

河童橋を起点に梓川の右岸、左岸を歩いて明神池で折り返すコースです。明神池には、日本アルプスの総鎮守でもある保高神社奥宮があり、境内に広がるのが大小二つに分かれたひょうたん型の明神池です。

古くから信仰の地でもあった場所で、針葉樹に囲まれた神域は、息をのむような美しい光景が広がります。上高地紹介サイトなどに明神池までの往復が2時間と記載されているものもありますが、筆者が実際に歩いてみて、2時間では慌ただしく余裕がないと感じたので3時間コースにしました。途中でゆっくりと景色を眺めたり、川原におりる時間も楽しめます。

明神池での写真撮影も人気で、時間帯によっては列に並ぶ必要もあります。明神池に向かう梓川右岸は、木道あり、階段あり、林道ありのアップダウンがある行程になります。梓川を横目に楽しんだり、上から見下ろしたり、原生林に囲まれた岳沢口湿原、六百山や焼岳を眺めるような明るい景色が多めです。梓川左岸は、明神池からの帰路にすると多少下り道で楽でした。

所要時間も右岸よりは、10分程度早いようですが、針葉樹林の森の中や山道を歩く行程です。森の中にも梓川の支流であり、上高地の飲料水として知られる清水川が流れていたり、山野草を見かけたりすることも。右岸と左岸を、同じ道を往復しても良いですし、反対にしても良いと思います。

木道や多少の山道などもあるので、服装は、動きやすい服装、歩きやすい靴、できればトレッキングシューズなどがあれば安心ですね。余談ですが、明神池を見るには拝観料(¥500)が必要ですし、御朱印が頂けるのは、朝6時から17時までになっています。