芳賀ゆいは『伊集院光のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の企画として誕生した、架空のアイドルだった。パーソナリティを務める伊集院の雑談に端を発し、リスナーからハガキで送られてくる悪ノリのアイディアが次々に追加され、徐々にその容姿や設定が定められ、具体化していった。
企画が持ち上がったのが89年11月、翌90年の2月には早くも“手だけ”の握手会が開催され、声優がパーソナリティを務めた『芳賀ゆいのオールナイトニッポン』(同)が放送。同年7月にはメジャーレーベルであるソニーからデビュー曲が発表され、イメージビデオや写真集が制作されるなど、企画はエスカレートしていった。
発案者の伊集院光が、芳賀ゆいについての記憶を『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)20年3月23日放送分で語っている。
「(自分は)知名度がないから、オールナイトニッポン、何か仕掛けなきゃ終わっちゃうんです」