家計の支出を見直すなら、変動費よりも固定費に着目するのがポイントです。今回は多くの人が毎月払っているであろう通信費の削減についてお伝えしていきます。特に日常生活になくてはならないスマホには、多い人だと毎月1万円以上を払っています。心当たりのある人は、スマホの料金プランや通信会社、インターネット回線そのものの見直しをしてみましょう。
現代の必須固定費「通信費」。みんな月々どれくらい払っている?
2019年の総務省による「家計調査」の結果を見ると、携帯電話等の通信料(移動電話通信料)は年間約10万3,466円でした。月平均に換算すると毎月約8,600円の出費です。そして、消費支出に占める割合は3.45%となっています。
これらの数字が、スマホ代相場の1つの目安になりそうです。ご自身のスマホ代はこれよりも安いでしょうか、それとも高いでしょうか。
節約するならまずは格安SIMを検討する
もし毎月のスマホ代が高いと感じるなら、一度格安SIMの導入を検討してみましょう。シンプルなプランであれば基本料1,000円台のものもあります。もちろん使い方のスタイルによって向き・不向きがありますが、一度は現在の通信料金と比較してみても損はないでしょう。
格安SIMとは?なぜ格安SIMは安いの?
格安SIMとは、大手キャリアの回線を通じて、インターネットや電話が利用できるSIMカードのこと。大手キャリアを「MNO(移動体通信事業者、 Mobile Network Operator)」と呼ぶ一方で、格安SIMを提供する会社(キャリア)を「MVNO(仮想移動体通信事業者、Mobile Virtual Network Operator)」と言います。
格安SIMが安い理由は、自らは基地局を持たず大手携帯電話会社の回線を借りているためです。回線の設置・メンテナンス費や人件費、テナント料などがかからない低コストビジネスが、安価でのサービス提供を実現しています。
格安SIMの月額相場は3,000円前後。通信料の上限を下げれば、2,000円以下で利用することも難しくありません。
格安SIMを使用中でもプランの見直しで節約できる可能性あり
格安SIMのキャリアの多くは、契約の途中でもプランの変更ができます。もしすでに格安SIMを使っていたとしても、定期的にプランの見直しをしてみましょう。
1ヵ月単位で通信量のプランを変えられることも珍しくなく、自身の使い方にあったプランに変更することで毎月の無駄が省けます。
格安SIM変更時に気をつけたいポイント
大手キャリアから格安SIMに切り替えるだけでスマホ代を安くすることができますが、メリットだけがあるわけではありません。続いては格安SIMを利用するにあたり、気をつけたいポイントを見ていきましょう。
データ通信速度が安定しない
格安SIMは他社の回線を借りてサービスを提供しているため、大手キャリアと比べると通信速度が安定しません。通信量が多いエリアや時間帯では、特に通信速度が遅くなると言われています。
たとえば、通信量が増えるお昼や夜、さらには都市部などで格安SIMを利用すると、スムーズに通信できずイライラする場面も出てくるかもしれません。
ただ、格安SIMの種類によっても安定性は異なります。速さを重視するのであれば、通信速度に強いMVNOを選ぶといいでしょう。
LINEのIDが使えない
格安SIMでもLINEのトークや無料通話は利用可能です。ただし、アプリ上でのLINE ID検索や電話番号検索はできません。というのも、ID検索を行うためにはキャリアでの年齢認証が必要となるのですが、ほとんどの格安SIMでは年齢認証ができない仕様になっているからです。なお、「ふるふる」や「QRコード」を使えば、友だち登録が可能です。