夫が元気で楽しくいてくれて、家族が円満ならそれがいちばん。彼女はそう思っていたのだが、夫はどうやら妻の反応が気にくわなかったらしい。
◆不倫のわけは「マイが褒めてくれなかったから」
8ヶ月ほどたったころ、夫の不審な行動が目立つようになってきた。ジムに行く日も行かない日も、それまでとは帰宅時間が異なるようになったのだ。あげくは日づけが変わっても帰ってこない日もあった。
「ジムをカモフラージュにして浮気しているんじゃないか。ふとそう思いました。
夫の携帯を調べると、どうやらジムに来ている女性とメッセージのやりとりをしている。しかも深い関係にあるのは間違いない。放っておくか問いつめるか、どちらにしようか悩みました」
だが夫が、それまで分担していた家事や子どものめんどうをないがしろにすることが目立ち始めたので、彼女はついに夫を追求することに。
「〇〇さんってどういう人なの、と夫とふたりきりの寝室で突然、たずねたんです。すると夫は目を白黒させて。
わかりやすいですよね。それを見ただけで、なんだか失望感が強くなった。こんな男と結婚していたのか、という失望」
夫は何も言わなかった。彼女は「家庭をうまくやっていく気があるのかないのか」と問いつめた。
「すると夫は急に逆ギレしたんですよ。『だってオマエはオレのことを褒めてくれなかったじゃないか』って。
何を言い出したのかわからなかった。夫が言うには、もっと筋肉をつけようかと思うと言ったとき、私がどうでもいいという発言をした、と。でもジムで知り合った彼女は、『見るたびにステキな体になっていきますね。すごい』と褒めてくれるって。それがうれしくて彼女に気持ちがいったそうです。はあ? という感じでした」
◆私はあなたのママじゃない
こういうとき、「男はお子ちゃまだから褒めてあげなきゃ」と思える女性なら、夫は浮気に走らないのかもしれない。だが多くの女性たちは、夫を「大人のパートナー」だと思っているのだ。