同展は、普段は遠目にしか見ることができない、きらびやかな建築装飾の世界と伝統技術の粋を、間近で鑑賞することができる機会となる。


日光の社寺の修理交換中の部材も特別出品され、「東照宮下神庫結綿彫刻 獅噛」(17世紀・重要文化財)、


「東照宮下神庫 蟇股」(17世紀・重要文化財)を見ることができる。


また、日光の社寺をはじめ、数々の文化財建造物の修理を手掛けてきた工匠によるきらびやかな金工作品・彩色作品の数々も展示。「東照宮陽明門貫金具」、


「東照宮陽明門金剛柵金具模型」、


「置上繧繝極彩色手板」、


「平繧繝極彩色手板」などが出品される。

彩色図や道具も展示


日光の社寺彫刻の修理にあたっては、江戸時代より、将来の修理に備えて色鮮やかな彩色図が描かれている。「東照宮下神庫蟇股彫刻および枇杷板 彩色見取図」や、


「東照宮神廐欄間彫刻 平彩色見取図」から、修理の副産物である彩色図も芸術の域に達していることを感じられる。


作品展示とあわせて、その製作技法も、材料や道具の実物展示、写真・映像で詳しく紹介される。「金沢の金箔製造道具」や、


「浄法寺の漆掻き道具」から、美しさを生み出す職人技の秘密を理解できる。

体験教室やワークショプなどを開催

そのほか、関連イベントも実施される。申込み不要で自由に見学可能な「日光の彩色・漆箔押し」の実演は、9月28日(土)・29日(日)に各日2回実施。

体験教室「伝統的な彩色技法で花文様を描く」は10月5日(土)に4回実施。参加費は2,000円、定員は各回小学3年生以上10名。申込は9月20日(金)まで。

ワークショップ「浄法寺漆でお椀をつくる」は、11月9日(土)に2回実施。浄法寺漆を採取する伝統の技が2020年にユネスコ無形文化遺産「伝統建築工匠の技」の一つとして登録されたことを記念して開催される。参加費は24,000円(お椀代・完成後の送料込)、定員は各回高校生以上5名。申込は10月25日(金)まで。