◆家庭内別居

「経済的にお互いに苦しくなるのは目に見えている。昔からのさまざまなことを話したら、妻も少しはストレス発散ができたんでしょうか。『今さら離婚するのもめんどうではあるわね』と言い出して」

以来、ふたりは話し合いを重ね、家庭内別居をすることにした。今までの役割をお互いに放棄する。ふたりとも自分のことだけをする。洗濯も炊事も自分の分だけでいい。

「夫婦でシェアハウスの同居人になろう、と。経済的にはお互いに生活費を出し合っていましたが、家のローンは私が、光熱費は妻が出し、あとは雑費として少しずつ出し合うことに決着しました。お互いのプライバシーには関知しないことも取り決めたんです」

もしどちらかが外で恋愛し、本気で離婚したいと思うようなことになったら、そのときに話し合う。

「ひとまず離婚は回避しましたが、いずれ形だけ結婚していてもしかたがないと思うようになったらまた話し合うことになっています」