俳優の織田裕二が、北方謙三氏が生み出した歴史大河小説の金字塔『水滸伝』の実写ドラマ版(放送日時未定)で主演を務めることが12日に発表された。ファンは大喜びかと思いきや、一部ではなぜか落胆の声が漏れ聞こえている。それというのも、今回のドラマが発表されたことで、噂されていた『踊る大捜査線』シリーズへの復帰の可能性がほぼ消滅したとみられているからだ。
同作は、後に『楊令伝』『岳飛伝』と続く北方氏の「大水滸伝」シリーズ三部作の第1作。北宋末期(12世紀初頭)の中国を舞台に、同じ志を持つ好漢たちが「梁山泊」に集い、腐敗した世を正すべく立ち上がる物語。全19巻をWOWOWで完全映像化し、織田は梁山泊の頭領・宋江(そうこう)を演じる。
総監督は『振り返れば奴がいる』(フジテレビ系)などで織田とタッグを組んできた若松節朗氏が務め、舞台『キングダム』や多くのアニメ・ゲームなどを手がけてきた気鋭の劇作家・藤沢文翁氏が脚本を担当する。
織田は「これほどの長期間の撮影は聞いた事も、もちろんやった事もありません。それを若松監督をチーフディレクターとして若松組の皆さんと一緒にやれる!」「この歳で、このような作品と出会えてうれしい。人生観が揺さぶられる撮影になることを期待して。この閉塞感の続く日本に水滸伝は見逃せない」などとコメントを寄せ、意気込みの強さをうかがわせている。
これに対して、ネット上では「北方水滸伝の実写化だけでもビックリなのに、主演が織田裕二で、好きと好きがぶつかり合って凄いことになってる!」「私の人生のバイブル実写化キタ! 変に地上波1クールとかにならなくてマジでよかった!」「織田裕二の宋江はちょっと意外だけど、どんなドラマになるのか楽しみすぎる」などと歓喜のコメントが相次いだ。
その一方で「やっぱり彼の中で『踊る』は終わっていて、もう青島には再会できないのかな…」「織田さんはこれがあるから『踊る』の新作オファー蹴ったのかな」「長期間撮影の大作だろうから、そりゃ『踊る』本編の新作は無理だわ」などと落胆の声も噴出している。