◆ロケもトークもおもしろい芸人、待望の東京進出

まず、さや香のプロフィールを簡単に紹介する。ネタ作りを行う新山と、ボケもツッコミも行える石井が2014年にコンビを結成。2017年にはじめて「M-1グランプリ」で決勝進出を果たして注目を浴び、準優勝と3位を経験する。

また、2019年に「NHK上方漫才コンテスト」、2020年には毎日放送が開催していた「歌ネタ王決定戦」で優勝するなど、ネタに定評があるコンビとして活躍。劇場では大阪の「よしもと漫才劇場」(マンゲキ)を拠点に、客を呼べる漫才師として確固たる地位を築き上げていく。

テレビでは、『せやねん!』(毎日放送)や『newsおかえり』(ABCテレビ)など、関西の番組で活躍。ロケもトークもおもしろい芸人として関西ではブレイクしているものの、全国区のテレビ番組ではまだ活躍できていなかった。それだけに、ファンからしたら待望の東京進出となり、今後の動き次第では大ブレイクの可能性を秘めているコンビになる。

◆千鳥もかつて東京進出のち人気低迷した時期も

ここ最近、特に吉本興業に所属する芸人を中心に東京進出が加速し、さや香と同時期にはビスケットブラザーズ、ヘンダーソン、滝音、シモリュウなどが東京に拠点を移した。

そんな東京進出の成功例で言えば、千鳥のブレイクへの経緯が分かりやすい。

(画像:テレビ朝日『アメトーーク!』公式サイトより)
(画像:テレビ朝日『アメトーーク!』公式サイトより)
千鳥は大阪で絶大な人気を誇り、2012年ころから東京進出を決意。鳴り物入りで東京に来た千鳥は、『THE MANZAI』(フジテレビ系)で結果を出し、若者に人気だった『ピカルの定理』(フジテレビ系)で新レギュラーを獲得した。

しかし、『ピカルの定理』が2013年に終了すると、千鳥は勢いを失い人気が低迷。2014年に東野幸治の発案で、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)にて「帰ろか…千鳥」という東京進出の失敗をネタにした企画ができたほどだ。