この弥生というキャラクターは、もし有村さんがずっと清純派のままでいたなら、決してたどり着けなかった境地の役柄だったように思えるのです。

◆9月23日放送の最終話、弥生も報われるのか?

2017年の映画『ナラタージュ』では、既婚者の高校教師と禁断の愛に溺れるヒロインを熱演し、こちらでは濃厚なベッドシーンもありました。2023年に主演したNetflix映画『ちひろさん』では、元・風俗嬢役を演じています。

こうして清純派から脱皮し、大人の演技派俳優に“成った”有村架純さん。

終盤に突入している『海のはじまり』の弥生は、自分は海の母親になれないのではないかと長らく葛藤した末に、夏に別れを告げるという悲しい展開になっています。

9月23日(月)放送の最終話で、弥生はどんな結末を迎えるのか。彼女も報われるハッピーエンドになってほしい。

そう願いながら、あともう少し、有村さんの大人の演技を堪能していきたいと思います。

<文/堺屋大地>

【堺屋大地】

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『smartFLASH』、『文春オンライン』、『集英社オンライン』などにコラムを寄稿。LINE公式サービスにて、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。Twitter(@SakaiyaDaichi)。