極めつけは、海ちゃんが苦渋の決断で上京して転校してくれることになったのに、まだ同じアパートに住もうとしてる。引っ越しのタイミング、ここしかないでしょう。単身者用のアパートで外廊下の柵もスカスカだし鉄階段は傾斜が急だし、子どもが住むには危ないのよ。

■「夏くん」呼びはいつまで続くのか

 一方で海ちゃんは夏くんを「夏くん」と呼び続けています。海ちゃんにとってこの男はあくまで「夏くん」であり、「パパ」というのは役割にすぎない。もとより海ちゃんには生れたときから「パパ」がいませんから、それはこれから夏くんが教えていくしかない。

 海ちゃんが夏くんを「夏くん」と呼ぶ理由は、ママである水季がそう呼んでいたからに違いありません。そして海ちゃんが夏くんを「夏くん」と呼ぶたびに、夏くんは海ちゃんの中に水季の面影を見るわけです。

 要するに、全然2人で暮らせるような心の準備はできてないんだよな。向き合ったり受け入れたりしているつもりでも、全然できてない。2人で生きていくなら、今は小田原に身を寄せてタクシーに乗るべき段階なんです。

 今回、何かこう、ドラマ自体が夏くんの責任感あふれる決断を後押ししているように見えて、実はその決断がガサツで杜撰な計画の元で行われていることを強調しているような気がしていたんです。

 そしたら次回予告で、海ちゃんがいなくなるらしい。やっぱり糾弾してたよね、夏くんの杜撰さ。それにしても過酷な罰だね。今回、夏くんにLINE連打して震え上がらせていた津野くん(池松壮亮)が、予告で夏くんのことを「おまえ」って呼んでて、たまんなかったね。興奮して3回見てしまいました。

(文=どらまっ子AKIちゃん)