「いかり肩」を意味する言葉は他にも「差肩」や漢字をあてた「怒り肩」があります。
「鳶肩」と「菩薩肩」
「鳶肩」について日本で説明した文章として有名なのは、明治から昭和にかけて活躍した小説家、幸田露伴の「連環記」です。
さし肩というのは、菩薩肩というのとは反対で、菩薩肩は菩薩像のような優しい肩つき、今でいう撫肩であり、さし肩というのは今いう怒り肩で漢語の所謂(いわゆる)鳶肩である。
ここでは「撫肩(なで肩)」は「菩薩肩」、「鳶肩」は「怒り肩」である、と説明されていますが、この「菩薩肩」という言い方はあまり使われていません。菩薩像は作られた時代によってはなで肩ではなく、特になで肩が多くなったのは江戸中期からと言われています。「連環記」が掲載されたのは昭和初期なので、当時流通していた菩薩像はなで肩が多かったのかもしれないと考えると面白いですね。
「いかり肩」という言葉を見たら、トビの姿と一緒に「鳶肩」という言葉も思い出してくださいね。
最後はこの漢字!「金楚糕」
「金楚糕」の読み方をご存じでしょうか?
パッと見たイメージだと「きんそせい」か「きんそしょう」と読んでしまいそうですが、残念ながら間違い。
全く、一文字も読み方が合っていません。
さて、あなたには正しい読み方がわかりますか?
「金楚糕」の読み方のヒントはこちら
- ひらがなで書くと「〇〇〇〇〇」の5文字です
- お土産などで食べたことのある方は多いかも
- かつては宮廷のお菓子だったと言われています
以上の3つのヒントから考えてみてくださいね。
「金楚糕」の読み方!正解は!?
正解は「ちんすこう」です!
「金楚糕(ちんすこう)」とは沖縄県で有名な銘菓で、小麦粉に砂糖とラードを混ぜて焼き上げたお菓子。
かつては琉球王朝の貴族たちしか食べることができなかった宮廷の焼き菓子だったと言われています。
「ちんすこう」の漢字表記には「金楚糕」と「珍楚糕」の2つがあり、それぞれに名前の由来が異なります。
- 金楚糕:とても貴重なお菓子
- 珍楚糕:とても珍しいお菓子