また、令和6年能登半島地震では、元日の震災ということもあり近隣の商店などが営業していないなかで、近隣住民30名程が、空調・電灯のある新潟市の「Baluko Laundry Place ⻘山」に一次避難した。震災後は、能登地方で数ヶ月に渡る断水が発生し、コインランドリーの必要性が見直された。

いつ起きるかわからない災害への対策

災害は24時間いつでも発生する可能性があり、早朝や深夜帯でも即時、確実な避難場所の確保が必要とされる。また、郊外や過疎地では、都市部に比べるとインフラが脆弱な地域も多く、場所によっては住民の孤立状態が発生する可能性がある。

そこで、OKULABでは、基本的に24時間営業し、空調設備などを備えたコインランドリーという場所だからこそ災害時に即時に貢献できる方法を考え、「そなえるランドリー」の実施に至った。

「そなえるランドリー」は、災害時に、地域の人や、やむを得ずその場にとどまる必要がある帰宅困難者に、通常はコインランドリーとして営業している店舗のスペースを一時的な滞在場所として提供する取り組みだ。

「そなえるランドリー」を導入している「Baluko Laundry Place 代々木上原」「Baluko Laundry Place 狛江」では、一定数の人が店内で一晩を明かすのに必要な非常用備蓄品を店内に常備している。災害時にはランドリーの利用有無にかかわらず、備蓄品や滞在場所を必要としている人なら誰でも利用が可能だ(※利用には一定の条件がある)。

備蓄品はセイショップのプロデュースにより選定


店舗に常時設置する備蓄品は、「よりよい備え、よりよい暮し」をコンセプトに、普段から使えて災害時にも役に立つ防災グッズを取り扱う防災のセレクトショップ「セイショップ」のプロデュースにより選定。


約60食分の非常食やスリーピングバッグなど、地域や店舗の特徴に合わせて一定数の人が店内で一晩を明かすのに必要となる備蓄品を揃えている。万が一の際の備えが自宅以外にもあることが、地域住民の安心にもつながる。