佼成出版社が手がける『黒い蜻蛉――小説 小泉八雲――』2,750円(税込)の出版を記念し、著者のジーン・パスリーさんが来日。
訳者の小宮由さん、書店「読書のすすめ」店長の清水克衛さんとのトークイベントを9月21日(土)に「読書のすすめ」で開催する。
参加費は会場・オンライン共通で1,000円(税込)。定員は、会場参加はなし、オンライン(Zoom参加)は90名となっている。
日本に長年伝わる作品を多く残した小泉八雲
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850年-1904年)は、ギリシャ生まれの新聞記者(探訪記者)、紀行文作家、随筆家、小説家、英文学者、日本研究家、日本民俗学者。イギリスとフランスで教育を受け、1869年に渡米し、各地で新聞記者を務めた。
1890年『ハーパー』誌特派員として来日。松江中学教師に転じ、武家の娘である小泉セツと結婚。1895年日本に帰化し、小泉八雲と改名する。その後、東京帝国大学、早稲田大学の講師として英文学を教える。
また、『耳なし芳一』『雪女』『ろくろくび』など、日本に伝わる昔話・伝承を再話し、それらをまとめた『怪談』はライフワークとなった。
新たな小泉八雲の物語を描いた小説が出版
9月21日(土)に、「読書のすすめ」で開催されるトークイベントでは、オンライン配信も実施。
小泉八雲の魅力、執筆や翻訳にあたっての苦労や工夫、同書にこめられた思いなど、ここでしか聞けない話はもちろん、『黒い蜻蛉――小説 小泉八雲――』で浮き彫りになる八雲の生き方、明治の日本人の生き方を通じて「生きるとは何か?」「日本人とは何か?」という問いにもせまる。
同書のあらすじは次の通り。
幼少期にギリシャ人の母、アイルランド人の父と生き別れたラフカディオ・ハーンは、その生い立ちと外見から劣等感を抱いていた。ハーンは、ここではないどこかを求め、日本へと渡る。
松江への旅、英語教師として学生と過ごす日々、元士族の娘・セツとの結婚、息子・一雄の誕生、日本への帰化と改名、富士山への登頂。日本との出会いによって、その人生は大きく変わっていく。