◆「プロフィールを変えたい」と担当者に言えない

プロフィールを作り直せば、きっと恵さんはもっと人気が出るということも伝えました。

「でもそれって仲人さんにお願いしたら、変って思われませんか?」

「よければ、仲人さんに紹介文の変更を依頼するメッセージ文、私が代筆もできますよ」

「でも、言いにくいし」

「修正の少ない書き方もできますよ。少なくとも写真は撮り直そう。自分のこと、どういう女性って見られたい?」

「柔らかい女性です」

「柔らかい女性に見られたい理由はなぜ?」

「婚活って、そういう女性に見られた方がいいんですよね」

自分の考えがなく、“正解”に当てはめようとする恵さんには、“理想”がありません。どんな結婚生活が良いのかを尋ねても「普通の結婚」ぐらいで漠然としていました。

◆恵さんの生い立ちを聞いてみることに

婚活写真の撮り直しすら言い出せない、忖度(そんたく)しすぎる恵さん。そんな彼女に、生い立ちを聞きました。

恵さんは神奈川県で生まれ育ち、今も実家に住んでいるそうです。小学校卒業後は、親から勧められた中高一貫校に進学します。大学は先生から勧められた「学力を考えて、入れる大学」の中で、一番知名度が高い大学の、入れる学部に進学しました。

大学生
やりたいことのない恵さんは就活で苦戦しますが、ニートでは世間体が悪いからと、とりあえず内定が出た会社に就職します。

30歳になる頃、親から結婚しろと言われて婚活を決意しました。