夏になると特に輝きを増すのが大きな特徴でもある。2022年6月から開催されたソロツアー『RYUJI IMAICHI CONCEPT LIVE 2022 “RILY’S NIGHT”』の京都公演の合間。今市のInstagramには「#夏男」のハッシュタグがついた投稿があり、白の甚平姿で路地に佇む姿だけでぼくらは劇的に涼を取ることができた。

 TikTok上でも「RILY’S RUNNING」と題して三重県内の歩道を走っている動画が投稿され、汗をしたたらせながらランニングする今市にカメラが接写しようと思わず寄ってしまう。夏の人、今市隆二には毎年、毎夏変わらぬカッコよさの求心力みたいなものがある。

◆出身地川崎へ楽曲を贈呈

今市隆二
 今市にとっての京都とは出生の地なのだが、生まれ育ったのは神奈川県の川崎である。ちょうどホットなトピックとしては、市政100周年の川崎市が催した『KAWASAKI・SENZOKU 100th FESTIVAL』に最新ナンバー「REALLY LOVE」を贈呈した。同曲は最新アルバム『R』の3rdトラックとして配され、リード曲「RED」では「誇り」という一語にこだわり、川崎にゆかりある筆者もまた誇りに思ったりする。

「REALLY LOVE」から「RIDE」までの曲順では、昼夜両用の集大成的なメロウネスを実現。古くはアイズレー・ブラザーズ的な色男の系譜に連なる今市隆二R&B世界の外連味をリレー方式で連ねてみせるなんてね。人も音楽もすべてがカッコよさによるカッコよさのためにある人なんだなぁ。

 歌詞冒頭は「フロントロウでランウェイ 酔いしれるパリ」、続いて「ブライアンにコール」と交流のあるR&Bレジェンド、ブライアン・マックナイトの名前が歌われ、もうこの人のカッコよさは無尽蔵。ミュージックビデオを見ると、艶やかな黒の衣装を纏って、両腕がニョキッとどころの騒ぎじゃない(「#夏男」の白甚平からは両脚がニョキッ!)。