「まだ若いのに尿もれなんて恥ずかしい」というお悩みはありませんか? 実は、尿もれは年齢関係なく起こりえる膀胱のトラブルで、30代で尿もれに悩む方も少なくありません。そこで今回は、30代になったら始めたい【尿もれ対策】のポイントを紹介します。

若いのに尿もれ。その原因とは?

尿もれの原因としては、主に以下の3つが考えられます。

(1)過労やストレス

若い年代での尿もれは、自律神経の乱れといった心因性の頻尿が影響していることがあります。過労やストレスなどによって交感神経と副交感神経の調整がうまくいかなくなると、尿意を適切に脳に伝えられず、尿意を過剰に感じることも。その結果、尿もれが引き起こされることがあるのです。からだに異常はみられないけれども、尿もれで日常生活に支障をきたしている場合は、精神的な部分を見つめ直してみましょう。

(2)骨盤底筋のゆるみ

運動不足や慢性的な便秘があると「骨盤底筋」がゆるみ尿もれを起こすことがあります。骨盤底筋は、膀胱や尿道を支える靭帯や子宮を支えている筋肉。内臓を下から持ち上げ支える役割と排泄調整をする役割があるため、骨盤底筋がゆるむと尿意のコントロールが難しくなり、尿もれを起こしやすくなるのです。

(3)妊娠や出産

妊娠や出産により骨盤が開くと、骨盤底筋が伸びて尿もれしやすくなります。また、妊娠中は胎児の成長に伴って膀胱が圧迫されますが、それも尿もれを招く要因の1つです。

30代から始めたい尿もれ対策3つ

年齢を重ねると、骨盤底筋がより弱くなり尿もれを起こしやすくなります。早いうちに予防対策をして、今気になる尿もれの悩みを予防しましょう。

(1)生活習慣を整える

尿もれの原因の1つは自律神経の乱れ。カフェインや刺激物を控え、自律神経のバランスを整える生活を送りましょう。また、便秘も尿もれの原因になり得ます。こまめな水分補給、食物繊維の摂取、おなかを刺激する適度な運動などを行い、便秘対策をしましょう。

(2)骨盤底筋トレーニング

ゆるんだ骨盤底筋を鍛え、排泄をコントロールできるようにしましょう。骨盤底筋は、次の方法で鍛えられます。

(1)仰向けになり脚を肩幅に広げ、両ひざを軽く立てお尻を上に持ち上げる

(2)肛門と尿道あたりを締めキープする(5〜20秒)

(3)お尻を下げて休憩する(40〜55秒)

(2)、(3)の動きを1セットとし、10回繰り返します。なお、一度にたくさんの回数を行っても毎日行わなければ筋力UPにつながらないので、毎日継続することが大切です。

(3)専用のパッドやショーツを使う

専用の吸水ライナーやナプキンといったパッドやショーツを使用するのもおすすめ。専用パッドはアンモニア臭対策や吸水性に優れているので、なるべく専用のアイテムを使用しましょう。パッドを使用したくない方や使用感が気になる方は、吸水パンツもおすすめです。通常のショーツのような見た目と履き心地ですが、吸水性のある布を何層も重ねており速乾性や防臭に優れています。

尿もれは、骨盤底筋トレーニングや生活習慣の見直しなどで対策できます。ぜひ参考にしてくださいね。<薬剤師・碇 純子(いかり すみこ)>