◆マイペースな子どもに訪れたコロナ禍は「突然のラッキー」

 野澤明子さん(43歳・仮名)の息子、Aくんは、もともと集団生活が苦手なタイプ。友達付き合いもあまり多くなく、仲良しの子と家でふたりで遊ぶことが多い、インドアな子だそうです。

 自分の意志と関係なしに「やると決まっている」ことに合わせるのがとても疲れるため、学校の勉強もあまり好きではなく、さらにマイペースなため友達からからかわれやすいAくんは、学校に行き渋ることも多かったといいます。

子ども一人
「このまま同級生たちと一緒に公立の中学に進学すると、『いじられキャラ』も継続になってしまう……。そう考えて、マイペースな息子に合いそうなのんびりした私立中に進学させることにしていました。ですが、受験を終えてやっと新生活スタート、という矢先の緊急事態宣言に愕然(がくぜん)としました」

 そんな野澤さんの焦りをよそに、Aくんは、緊急事態宣言で中学が休校になると「やったー!」と大喜び。大好きなゲームを一日中できる、とウキウキだったそうです。