「もうとにかくやばい」「やばすぎてやばい」。自分の中で、何かとんでもないことが起きているのに、“何か”がまったく伝わらない。推しを語るあなたの語彙、やばくないですか?

推し
『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない―自分の言葉でつくるオタク文章術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)三宅 香帆 (著)
◆推しのために語彙力を身につける

『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しか出てこない 自分の言葉でつくるオタク文章術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、あなたの胸の内を的確かつ斬新に表現するための文章読本です。

推しがあなたに与えた感動は、あなたの手のひらでとけた初雪の涼やかさときらめきなのでしょうか、初夏の木漏れ日のような清々しさなのでしょうか。あなたにとって最高に尊い推しを、「やばい!」の連呼で片付けてしまうのは、あまりにも切ないですよね。

全細胞がうずき、人生を捧げる覚悟の推し。自分の言葉を見つけると、推しのさらなる魅力も発見できるのです。簡単なコツを覚えて、推しライフをもっと充実させてみませんか。

◆自分だけの感情を探そう

推しを語るときに一番大切なことは、何だと思いますか。それは「自分だけの感情」と本書。

文才も知識も必要なく、ただあなた自身がどう感じたか、それを素直に語るだけでいいのです。なるほど!と意欲がわいてきましたか?

ところが、世の中には「ありきたりな言葉」があふれていて、私達の心も無意識にそれらに支配されているのです。

・「泣ける」

・「やばい」

・「考えさせられた」

本書によると、この3つが典型的な「ありきたりな言葉」です。喜怒哀楽のすべての感情において、あなたがつい「やばい」を使ってしまうのも、世の中に「ありきたりな言葉」が蔓延しているからにほかなりません。

この3つの言葉をいったん忘れましょう。「やばい」と発しそうになったら、「やばい」の中に本当はどんな感情が潜んでいるのか、じっくりと探してみるのです。