奈良県の山間、天川村の洞川温泉(どろがわおんせん)にある「あたらしや旅館」は海のない奈良県の天川村で育った「てんかわトラフグ」を使用した「てっちり会席」を夕食で提供する宿泊プランを、現在販売中だ。

レトロ情緒たっぷりの洞川温泉


奈良の秘境・洞川温泉は、春は「ひと目千本」と称される吉野山観桜が楽しめ、夏は澄みきったせせらぎでの川遊びや避暑に、秋は渓谷を彩る紅葉狩り、冬には関西では珍しい一面の銀世界を堪能できる。


「あたらしや旅館」は、情緒たっぷりな温泉街の川沿いに佇み、道の両脇に並ぶ旅館の軒先に灯る提灯がレトロ情緒たっぷり。


時が止まった様な風景が広がるフォトジェニックな温泉街だ。

名水の里で育った、海を知らないトラフグ

トラフグは、フグ科のなかで最も高価であることから「フグの王様」と呼ばれる。海のない奈良の山間の村である天川村の新名物が、養殖の「てんかわトラフグ」だ。


名水の里とも評される天川村の美しい水を使い、生産者の大西さんが試行錯誤を重ね育てた、海を知らないトラフグ。1キロ以上になるまで大事に育て、出荷前に水流調整などで筋力を鍛えるというこだわりを持つ。フグは実はとても繊細で、掴んだ手の温度でさえ火傷を負ってしまうことがあり、環境の変化のストレスに弱く、出荷間際まで気が抜けないという。

海ではなく、奈良県の山深い天川村で育った養殖トラフグは「毒を持たない」フグだ。天然は冬が旬と言われるが、養殖は年間を通じて味に変化がなく、提供することができる。

天川村産高級トラフグをを2人前で1匹使用

同旅館の「てっちり会席」では、大西さんの目利きにかなった程よく身が締まった美味しい「てんかわトラフグ」を、2人前で1匹を使用する。


山間の宿で食すフグは、洗練さより、無骨であってもその身の旨味を堪能できるよう、あえて「てっさ」は提供せず「焼きフグ」にて提供。淡泊でありながら噛むとほのかな甘みを感じる「てんかわトラフグ」を、食べ応えも重視して提供している。車で10分の生け簀から仕入れたばかりのトラフグは、美味しくて、ちょっと豪華でおめでたい雰囲気だ。

宿泊のほか日帰りの食事プランでも提供