福島県浜通り地域のまちづくりに取り組むNoMAラボは、東日本大震災時の原発事故により全町避難となった福島県浪江町を舞台として、町歩き謎解きアドベンチャー「時の波へ」を制作。9月7日(土)に第二回となる町歩き謎解きツアーを開催し、9月中に冊子の一般販売を開始する。

「NoMAラボ」「なみえアートプロジェクト」について


NoMAラボは、「ゼロになった町から、この国一番のワクワクを。」をモットーに、福島県浜通り地域などにおいて、住民主体のまちづくりと、住民の生活環境改善や課題解決につながるビジネスづくりに取り組んでいる。

同団体が手がける、なみえアートプロジェクト「なみえの記憶・なみえの未来」は、なみえの住民が残したい町の記憶と、なみえの住民が実現したい町の姿を、町中の屋外アートによって表現することで、残したい町の記憶を紡ぎ、実現したい町の姿を共有することを目指すプロジェクト。

アートのテーマは住民との話し合いで決定し、「異彩を、放て」をミッションに掲げるヘラルボニーのアーティストに制作してもらうことで、なみえを誰もが自分らしく異彩を放てる町にしたいという想いを込めている。これまで、第一弾から第五弾まで、計10作品が浪江町の町中に掲出されている。

オンライン謎解きアドベンチャーを公開

NoMAラボは、エンターテインメントによる町の記憶の継承を企図して、オンライン謎解きアドベンチャー「時の波へ」を企画・制作し、2023年2月に公開した。

ストーリーは、「ある日、浪江町の海岸を歩いていた少年は、一冊の絵本を見つける。本を開くと、突然世界が回りだし、気がつくと見知らぬ場所に。そこに一人の少女と、絵本から出てきたような昔の格好の人々が現れ、厄介なことに巻き込まれていく…。少年と謎の少女“なみちゃん”は、タイムトラベルによって出会う浪江町の人々の困りごとを解決しながら浪江町の6地区を巡り、過去から現代に近づいていく。そして、やがて訪れる、大きな地響きと暗闇…。少年は謎を解いて困りごとを解決できるか。謎の少女は一体何者なのか。そして、暗闇を抜け出す方法を見つけて、元いた場所に戻れるのか…」というもの。